秘密保持契約は、秘密「情報」の漏洩や目的外利用を防止する目的で締結するものです。今回は、その「情報」の特性について考えてみたいと思います。
おいおい、なんか改まったお話ですね。堅苦しい理論解説は御免だよ!
「情報」の特性を知ることにより、秘密保持契約が大事なんだということを認識してもらえると思います。ちょっとお付き合いください。
「情報」は、複製しやすい
情報は電磁的データの形で記録されることが多く、電磁的データは複製しやすいという特性があります。
PCの操作一つで無限数の電磁的データの複製物を劣化することなく作成できます。パスワード設定などの技術的手段で複製物の作成や解読をある程度は規制することはできますが、その規制を解除するための技術も同期的に発展しており、永久に万全とは言えないです。
「情報」は、拡散のスピードが速い
情報はインターネットを通じて秒速で全世界に拡散します。そして一度拡散してしまうと、さらに複製し、拡散される可能性もあるし、回収や取り消しが困難です。
「情報」は、不正な使用を見つけにくい
情報が流出して第三者に不正利用された場合、そのことを情報の開示者が察知するのはなかなか難しいという特性があります。また、察知できるとしても時間がかかりますし、その間に損害が拡大します。
やっぱり、秘密保持契約で押さえておかないと、手の打ちようがない。
貸したお金を、借りた人が誰か他人に渡したり、使い込まれてしまった場合には、貸した方としては、貸したお金を返還させることで原状回復が可能です。
一方、開示した秘密情報を、開示された側が他に漏洩したり、目的外に使用した場合は、開示した方としては、秘密情報を返還させるだけでは原状回復できません。むしろ、いったんそのようなことをされてしまうと、秘密情報の価値がなくなってしまうともいえます。
したがって、秘密保持契約を締結して開示先に対して漏洩をしないことや目的外に使用しないことを契約で義務付ける意義は高いといえます。
なるほど。「情報」の特性がわかりました。秘密保持契約が大事なんだとあらためて気づかされました。
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そこまで言うならいっぺん頼んでみたろか。