あぶない契約書とは。(このカテゴリーの趣旨)

danger-contracts あぶない契約書

「あぶない契約書」のカテゴリーでは、すぎやんの契約法務実務のなかで遭遇した失敗体験や冷や汗体験を題材に、「あぶない契約書」についてまとめています。皆さんが契約書を見るときの参考知識にしていただければ嬉しいです。

どてらいさん
どてらいさん

なまなましいお話に期待していますよ。

すぎやん
すぎやん

もちろん大人の事情で、具体的な名称や特定できるような内容は出せませんが、現場目線で役立ちそうな情報をお届けします。

契約書に対する経営者の一般的な視線←それちょっとあぶないです。

  • 契約書ってなんか難しくて読んでもよくわからないよ。最初からあきらめてるよ。
  • 相手からせかされたり、「つべこべ言わずにハンコ押せよ」という無言の圧力を受けて、いつもじっくり読まずに契約書にハンコを押してしまう。
  • これまでいくつか契約書にハンコを押したが、あとで読み返すようなことなんかないよ。なんなら、契約書がどこに保管してるかすらわからんわ。

契約書についてこのように考えている経営者もおられると思います。
契約書を形式的なものととらえ、ビジネスの重点を当事者間の信頼関係や経営者同士の人間関係に置いているのですね。
もちろん、そんな捉え方も一理あります。ビジネスは信頼関係がベースに成り立っているのは確かですからね。

しかし、そのビジネス上の良い信頼関係が未来永劫続くと誰か言い切れるのでしょうか。

当事者の誠意や思いやりベースの努力にも関わらず、経済や社会の動向、市場環境の変化などの外的要因により、絶対崩れるはずがないと思っていた信頼関係があっさり崩れてしまうという話は良く見聞きします。
ちょっと悲しくなってしまいますが、ビジネス関係の現実ってそんなもんです。

このように、想定外に信頼関係が崩壊したときに、問題解決のための指標として登場するのが契約書です。逆に言えば信頼関係が維持できてる間は締結した契約書を見ることはほとんどないかもしれません。それでもビジネスは何の問題もなく回っているのですから。

しかし、信頼関係が怪しくなってくると話し合いによる調整が厳しくなるので、やおら契約書を取り出して読み返してみることになるのです・・・

そして、
「ああ、なんてことが書いてあるんだ。ウチの主張が通る余地がないじゃないか。」と気が付き絶望する。そんな光景を実際も時々見かけます。

そうならないように、すぎやんは、
「契約書はじっくり読んで納得ずくで締結しましょう。」
という、当たり前と言えば当たり前のメッセージをお送りしたいのです。

そして、契約書をじっくり読むときの参考となる知識をこの「あぶない契約書」カテゴリーでお届けしていきます。

契約書が表舞台に出てくる確率は確かに低い。だけど決しておろそかにはできない。

世の中の契約書の大半は、締結した後に何事も起こらず順調に取引が進行・完結し、静かにその使命を終えています。結果論でいえば、「契約書に何が書かれていても大丈夫だった」ということになります。

しかしです、それでもすぎやんの契約法務実務の経験の中で、契約書の内容が原因で、大きな取引リスクが顕在化したり、その契約書に関与した人が懲罰的な待遇を強いられたりすることを何度も目の当たりにしました。
確かに、そうなる確率的には低いです。しかし、一度そうなると影響が大きすぎるのです。

事業継続リスク、損害賠償リスク、刑事罰リスクなどが顕在化しないように、契約書を結ぶときには細心の注意を払うことが必須です。

すぎやん
すぎやん

あまり読まずに契約書にハンコを押すのはあぶなすぎますよ

「あぶない契約書」カテゴリーの狙い

「あぶない契約書」カテゴリーでは、すぎやんの契約法務実務経験から習得したあぶない契約書の見分け方についても考えていきます。

相手方から提案された契約書ドラフトの中には、あぶない落とし穴が仕掛けられている場合があります。
不運にも取引上のトラブルが生じ、契約書を取り出して読んでみたら、まんまとその落とし穴にはめらていたことに気づく、ということが現実にあります。

「契約を締結するときにもっと内容をよく読んで注意しておけばよかった。」と、いくら悔いても後の祭りです。

是非ご興味をもたれた記事から一読していただき、
今後契約書を締結する押ときには、
「ちょっと待て、一度じっくり読んでみよう。専門家に審査してもらおう。」
と思っていただければ幸いです
。そのちょっとした判断が後に効いてくることがあるのですから。。。

どてらいさん
どてらいさん

将来後悔しないよう、契約書に対する意識を変えていきますよ。